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私はこれを学んできました【ヨガインストラクター マユミさん】

vol.1

現在、インストラクターとして活躍する“先輩”のみなさんは、これまでどんな勉強をしてきたのでしょう。専門分野や強みの見つけ方、学びの深め方、これからのあなたの学びの道しるべとなりますように、【学びの履歴書】をご紹介します。

ストレートネックをきっかけに、ヨガによる心身のメンテナンス

インストラクターになる前は電機メーカーで営業事務の仕事をしていました。役職は係長でした。仕事でコンピューターを使い座りっぱなしでしたので肩こりがひどくなりあまりに辛くなったのでそこからスポーツクラブなどで運動やヨガを始めました。

もともと子どもの頃から10代終わりまでモダンバレエをしていたので身体を動かすことは好きでした。でも仕事が忙しくなかなか通う時間がなくなってしまったところ、ある日突然頭を上げることができなくなり首も回せなくなってしまいました。整形外科でレントゲンを撮ってもらったところストレートネックと診断されました。

ストレートネックは“バレエネック”と言われることもあり、バレエをしている人はなりやすいので、私自身もともとストレート気味ではあったように思います。レントゲンで同時に軽い側弯症と診断されて二重に驚きました。今まで全く思いもしませんでした。

病院へは週2、3日ごとに通い、カイロプラクティックにも行きましたが、思うように治りませんでした。そのため、自分で運動をして自然治癒力で治そうと、ヨガを始めました。ヨガなら体幹や柔軟性を高められ、ストレス軽減にもなると思ったんです。

今までできなかったポーズができるようになった驚き

今までに色々とトレーニングを受けましたが印象に強く残っているのはケンハラクマ先生のアシュタンガ養成コースです。ケンハラクマ先生のマジックのようなアジャストメントで今までできなかったポーズも簡単にできるようになり驚きました。私の場合、〔マリーチアーサナⅣ〕が、苦手でした。

マリーチアーサナⅣは股関節を開き捻じりを加えバインドするポーズですが、肩甲骨をうまく動かさないとバインドすることはできません。ケンハラクマ先生はバインドする方の肩甲骨を回旋させ肘から下は回内させバインドさせてくれました。そのおかげでマリーチアーサナⅣをすることができるようになりました。

また、アシュタンガヨガのフルプライマリーの後のプラーナヤマは精神的にもとても気持ちが良かったです。

転機は、ヤスシ先生の後押し

ヨギー・インスティテュートで受けたトレーニングで印象的だったものは、ヤスシ先生のティーチャー・インテンシブコースです。このコースは、ヨガのインストラクター、あるいはヨガアライアンス200修了者向けのコースですが、私はまだインストラクターをはじめる前に受けました。ヨガのインストラクターとしてデビューしてしまった後だとインストラクションに癖が出てしまい、直すことが難しくなると思ったので。

ヤスシ先生の講義の中で特に印象に残っている言葉です。
「人が自己存在価値を見出すのを見守ることができるのがヨガインストラクターの醍醐味です。人が鎖を外し、いらない重りを外し自由になり輝く瞬間が見られること、その人を笑顔にしその人の人生に素晴らしい影響を与えることができることです。」

ヤスシ先生の厳しくも温かい言葉で的確に直すべきところを教えていただき最後にはスタジオ・ヨギーのオーディションを受けるよう勧められて受けることになりました。その時のオーディションでは合格はできませんでしたが、ヤスシ先生の後押しがなければスタジオ・ヨギーのオーディションを受けること、ましてやインストラクターになるなんて思いもしなかったと思います。

それほど私にとってスタジオ・ヨギーでインストラクターになるということは憧れでした。

何かを始めるのには年齢ではなくどれだけ想いがあるか

私はとても母の影響を受けています。
母は編物講師としてずっと編物を教えていましたが、60歳を過ぎてから始めた気功太極拳で数年のうちに師範まで取り、最終的に編物講師を辞めて太極拳の指導者となって教えていました。

私がヨガインストラクターになると決めたのも50歳を過ぎてからです。何かを始めるのには年齢ではなくどれだけ想いがあるかだと感じました。私は母が習い始めた太極拳の教室へ一緒に行き初伝まで取りました。太極拳の良さは呼吸を整えながら体幹を使い土台を安定させることだと思います。

普段の生活では電車の時間や仕事の効率などいかに時間を有効に短縮して行動するかを考えていましたが、太極拳ではその時間を自分自身に向け呼吸を穏やかにしつつも軸を整え、自分の呼吸の流れを感じながら緩やかに動きを作る。それはヨガにもとても通じるところがあります。

自分自身を見つめ、自分の身体や心の様子を呼吸や動きで感じ取ること、そして集中を高めて心を落ち着かせ穏やかにする。 太極拳とヨガの共通しているところです。

家族や身近な人たちに、健康や癒しを

介護予防指導員の資格は、みなさんにもおすすめしたいですね。ヨガインストラクターとして公共施設などで指導することがありますが、介護予防の知識があることで、年配の方や脳梗塞後遺症で思うように身体を動かすことができない方や怪我の後遺症の方などに対して、ポーズの軽減方法を工夫する知識を得られるので。

私の母は今は他界していますが脳梗塞の後アルツハイマー病を発症し施設に入所しました。はじめは軽い症状でしたが段々と病状が進むにつれ歩けなくなり、寝たきりになり、とうとう食事も摂れなくなってしまい、最終的に他界してしまいましたが、もっと症状が軽いときに家族ができることが沢山あったと悔やまれてなりませんでした。そんな思いもあって、介護予防の勉強をしようと思ったのです。

今後は、アーユルヴェーダを深く勉強したいです。基本的なことは勉強しましたがもっと深く知識を得て家族や身近な人たちに対して、健康や癒しを高めてもらえればと思っています。

名前
マユミ
職業
ヨガインストラクター
学びの履歴書
1981年 気功太極拳初伝取得
2013年 某スポーツクラブ養成コース
2014年 アシュタンガヨガ養成コース
介護予防指導員資格取得
全米ヨガアライアンス200
ヨギー・インスティテュート ティーチャー・インテンシブコース
2015年 ヨギー・インスティテュート ティーチャー・トレーニングコース
日本ヨーガニケタンヨーガインストラクター
ヨギー・インスティテュート アーサナ・インテンシブコース
ヨギー・インスティテュート ヨガニドラー・トレーニングコース
2016年 ヨギー・インスティテュート リストラティブヨガ・トレーニングコース
はじめはストレスや体質改善のためにヨガを習っていましたが、ヨガの哲学、精神性に触れ、その奥深さからより深くヨガを学びたくなりヨガアライアンス200を取得しました。ひとりひとりの内側に存在する尊い生命を輝かせられるように丁寧な指導を心掛けています。