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私はこれを学んできました【ピラティスインストラクター カオリンさん】




vol.14

現在、インストラクターとして活躍する“先輩”のみなさんは、これまでどんな勉強をしてきたのでしょう。専門分野や強みの見つけ方、学びの深め方、これからのあなたの学びの道しるべとなりますように、【学びの履歴書】をご紹介します。


みんなのはじけるような笑顔を見れるのが、仕事の喜び

18歳の時。高校卒業と同時に近所のスポーツクラブに入会し、そこでエアロビクスに出会いました。もともとダンスを習っていたのですがダンスとはまた違った爽快感や楽しさがあり、一瞬で虜になりました。大好きなエアロビクスの先生が「インストラクターになってみない?」と声をかけてくれました。迷いなくこの世界に飛び込みましたね。

エアロビクスインストラクターとしての仕事の喜びは、何より自分が楽しかったということです。音楽に合わせてみんなで楽しく踊ること…つまらなさそうな顔をしている人は一人もいません。とにかくみんなのはじけるような笑顔を見ながら仕事ができたことが一番の喜びです。

一番最初にインストラクターとして仕事を始めたのはダンスのインストラクターでした。ダンスのインストラクターに資格は不要で習っていたスタジオの先生に声をかけてもらいました。エアロビクスは趣味でスタジオに通っていました。

その後、ピラティスインストラクターの資格を取りましたが、ピラティスの指導はその時点ではしていませんでした。脚のケガから復帰した後に、エアロビクスのインストラクター資格を取りました。エアロビクスとダンスの指導をし、その後ピラティスの指導を開始しました。


スノーボードの「爽快感」「解放感」の虜になった

すごくはまった「趣味」がスノーボード。始めたきっかけは、当時勤めていた会社の人が誘ってくれたこと。「会社の仲間たちと毎週泊りでいろんなスキー場に行くのが楽しい」という感じでした。でも上達してくるにつれ壮大な景色の中で滑ることになんとも言えない気持ちよさを感じました。

エアロビクスを初めた時と同じく、「爽快感」「解放感」のような感覚に、これまた虜になりました。それから妊娠するまでの約15年間。休みの日はほとんど滑っていました。骨折や捻挫などのケガは数えきれないほどしましたが、辛い思い出は1つもありませんね(笑) 選手なんてすごいものではありませんが、一般の人よりは確実に上手だと思いますよ!

股関節の怪我がきっかけで、ピラティスに出会う

エアロビクスインストラクターとして指導をはじめ、多いときは週25~27本のレッスンを指導していました。股関節を痛めたのは、完全にケア不足。自己管理ができていなかったせいです。がっつり走るエアロビクスを行い、休日にはスノーボード。ケアせずにダンスの指導…。そんな状態の中、ついに踏ん張りがきかなくなりスノーボード中に転倒したと同時に股関節を痛めてしまいました。

いろいろな病院やリハビリ施設に通いましたが、どのお医者さんにも「エアロビクスもダンスもスノーボードもできませんよ」と口をそろえて言われました。もちろん納得はいきませんでしたが、どこに行っても「ダメ」としか言われず心が折れそうになったそんな時、偶然、義足の方がトレーニングスタジオに入っていくのを見かけたのです。

思い切ってその方に話しかけ教えてもらったのがピラティス。それがピラティスとの出会いです。最初は、足のけがが治るかもしれないという期待しかなく、ピラティスが何なのか分からずに飛び込みました。体の知識もなかったのでとにかく難しいという印象でした。ただ、コース参加中に足の状態はみるみるよくなったのでこの学びは楽しくて仕方ありませんでした。

そのたまたま飛び込んだスタジオの先生が教えてくれたのがストットピラティスでした。今思うと、土台作りや基礎をしっかりと行うことがストットピラティスの特徴だと思います

ピラティスを習い始めてすぐに資格を取りに行きました。それから20年。ほぼ毎日欠かさずピラティスを続けています。私が行うピラティスはトレーニングと言うよりリハビリ。そのおかげでインストラクターにも復帰できましたし、現在もスノーボードも続けています。

私にとってピラティスとの出会いは人生を変えるほどの出来事です。

どんな先生でも何かを教えてくれる・・・あえて知らない先生を選んで受講する

これまでもっとも影響を受けたトレーニングはやはりピラティスですね。それまで「運動」と言うものは体をがっつり使って動くもの、という概念でした。

「痛いところを治す」のは、リハビリや治療など施術でしかできなものだと思っていました。

それが、ピラティスに出会い、背骨と言うワードの重要性を実感し、体を使って体を整えることができることが分かったとき「ピラティス神!!」と思いましたね(笑)

体だけでなく心も整えることができる!もうピラティスをやるしかないですね!

ピラティスに限らずいろんな分野で数多くのコースやワークショップを受講してきましたが、自分で選んで受講しに行くコースはあえて知らない先生を選んでいくようにしています。理由はどんな先生でも何かを教えてくれるから。良い先生からの学びはもちろんですが、良くない先生も数多くいました。でも「これは嫌だな…」という事がある意味学びになります。

誰かひとり、この人!!!という人は残念ながらいませんが、今まで出会った先生全てから影響を受けています。

クラシカルスタイルのパワーピラティスに衝撃を受ける

ヨギーで受講したトレーニングで印象に残っているのは、パワーピラティス養成コースです。はじめて受講した時は衝撃でした。それまでピラティスの経験は積んできたし、ピラティスについての学びは深めてきたつもりでしたが、「クラシカルピラティス」の持つその思想は体も心も納得いくものばかり。点と点が線で結ばれる、ということを実感しました。

自身で毎日行っているピラティスは怪我をした股関節の可動をよくするエクササイズを多めに行っていましたし、時間のないときはその部位だけエクササイズをして満足していました。パワーピラティスを学んでから股関節に特化するのではなくオーダー通りに指定の回数のみ行うようにしてみました。

最初は不安でしたが特に股関節をケアしているわけではないのにそれまでより断然動きやすくなっている体に気付きました。何が?と具体的にコレ!と言うものではなく「何か体が軽い」と言う感じです。それを実感した時にもの凄く嬉しい気持ちがこみ上げてきました。心と体が繋がるって言葉で理解していたつもりだったけど、体で理解できたのはこの時が初めてでした。

POWER PILATESのPhilippa Satchwell(フィリッパ・サッチウェル)先生と

パワーピラティスの「クラシカルピラティス」というスタイルは、ピラティスさんの教えをそのまま受け継いだもの。動く順番とその回数、そしてエクササイズの個数が決まっています。更にはフローで動くことを推奨し、インストラクションでは細かいことは言いません。

それまで学んできたピラティスでは、“まずはニュートラルポジションを作る”という土台を大事にしていたのが特徴でした。脚の位置や骨盤から背骨のポジションを正しくセットしてから動く、というものです。

パワーピラティスではそんな細かいことは後からついてくる(決して置き去りにはしない)、とりあえず動いてみないと自分がどれだけ動けるか分からないし、何が苦手で何が得意かもわからないでしょ?じゃあ動こうよ! できない事だけ練習してもできるようにはならないよ。体は繋がっているんだからいろいろなエクササイズを行い、全身を使って体を整えればできないエクササイズなんてなくなるよ、というのがパワーピラティスです。

そして、コアマット1(初級)、コアマット2(中級)を経て、コアマット3(上級)を受講した時は更なる衝撃を受けました(笑)動いている途中から筋肉痛を感じてのは初めてです。自分の体がこんなに動かないものかと実感しましたが、ものすごく楽しかったです。

ヨギー・ピラティスDAY 名古屋 参加者のみなさんと。

目的ごとに、異なる効果が得られる、ピラティスの魅力

私自身、障害のある中でピラティスを行っているので、普通の人が同じエクササイズを受講した時にどう感じるのか?その感覚は分かりませんが、人に薦めたいトレーニングはやはりピラティスですね。

ピラティスは、“伝える側がどう伝えるか?”より“受け取る側(生徒さん)が何を受け取るか”で全く違った効果を得ることが出来る唯一のメソッドだと私は思っています。だからクラスでは私自身が信じているピラティスを自信をもって伝えています。

受け取る生徒さんは、ダイエットが目的だったり腰痛改善が目的だったり…様々な理由で受講していますが、ちゃんと目的をもって受けてくれたなら、そこに意識が集中するのでその効果を得られるはずです。それはピラティスが当たり前の動きを当たり前に行うメソッドだからです。

指導者に対してはヨギー・インスティテュートで開催しているボディコントロールピラティスとパワーピラティス、両方のメソッドを学ぶことを強くお勧めしたいです(笑)。

Body Control Pilates の Lynne Robinson(リン・ロビンソン)先生と。

ボディコントロールピラティスは、高齢者や低体力者向けとうたわれている通り、「じっくり、じんわり」というアプローチが特徴的です。体を動かさずに部位を意識することはもちろんですが、安定させている部位(動かさないところ)にも意識を向けます。

パワーピラティスは「しっかり、がっつり」と言う感じなのでアプローチの仕方に大きな違いがあります。

両方を学ぶことで指導の幅が広がることは絶対あると思いますが、自身のトレーニングにも十分役に立ちます。テキストに書いてあることを行う、ではなく対象者にとって必要なエクササイズのチョイスが自然にできるようになると思います。

一般の方にはパワーピラティスがおすすめです。オーダーが決まっているので自宅などで気軽に行うことができるようになります。

ピラティスを生活の中に取り入れることはそんなに難しいことではないので、多くの方にピラティスを薦めたいです。

解剖学を深めて、栄養素とエクササイズを効果的に組み合わせていきたい

今までも学んできましたが、これからも解剖学は学び続けていきたいですし、もっと極めていきたいです。元々、体の構造を勉強するのが好きで、本屋さんに行っても図書館に行っても自然に手に取る本は体に関する本ばかりです。体の知識が深まると、エクササイズの知識も言葉がけの知識も深まると思いますしね。

例えば・・・食べたものの栄養素に対してどんな動きを行えば効果が上がるのか? などを学びたいです。ある食物に対して、どのような栄養素が含まれているか?と言うのは栄養学です。栄養素は誰でも調べることができますし、調べればわかることも多いでしょう。

私が目指しているのは、その栄養素をより効果的に吸収できるにはどの筋肉を活性化させるべきか? どんなエクササイズと組み合わせると良いのか? 摂取するタイミングとエクササイズを行うタイミングは何がベストか?といった解剖学の学びを深めたいと思っています。

私の学びのモチベーションは、足のケアも含めてすべてはず自分の体の状態をよくするために、というのが目的のひとつです。ピラティスを続けている理由もそこにあります。ピラティスの効果を上げたいというよりは自分の体の状態をよくするためにピラティスも栄養バランスもきちんと理解して取り入れていきたいです。自分で実感できてよい物であれば人にも伝えたい、というのが私の学びの基本です。

名前
カオリン
職業
ピラティスインストラクター、ピラティス・ベーシック・トレーニングコース(PBTC)講師
学びの履歴書
1992年 キッズダンスの指導を開始
1997年 ストットピラティス フル認定取得
2001年 AFAA エアロビクスインストラクター認定取得
2011年 POWER PILATES BEGINNER MAT TEACHER取得
2012年 POWER PILATES INTERMEDIATE MAT TEACHER取得
2015年 BODY CONTROL PILATES コンバージョンコース修了
2016年 POWER PILATES ADVANCED MAT TEACHER取得 
怪我の治療・リハビリの為、ピラティスと出会い約15年。 自分の身体や日々の生活に「ものすごくいい!!」と感じ、解剖学等、身体の構造から勉強しました。 学ぶほど、奥が深く、難しいものではありますが、普段の生活に取り入れることでよりパワフルに、そしてより美しく変わっていけるものです。 楽しく元気!!これが私のモットーです。 ピラティスで心も体も美しく・・・を目指しています。現在、スタジオ・ヨギー名古屋を中心に活動している。