Interview

デビューサポートを経て、身近な友人から、より多くの人へ。【卒業生活躍リポート vol.12 一ノ瀬 幸子さん】



ヨガなら家でやっても同じじゃない?と思っていた

ヨガをはじめたのは、運動不足解消がおもなきっかけでした。身体を動かすことはもともと好きなので、時々ジムに行ったり水泳やテニスをしたりもしていましたが、友人に誘われてヨガの体験に行ったのが最初です。
正直、誘われてスタジオに行くまでは、ヨガなら家でやっても同じじゃない?と思っていましたが、行ってみたら想像以上に自分が動けていなくてびっくりしました。できない動きもたくさんありましたが、それでも身体はすっきりとして気持ちがよかったので続けてみたくなり、定期的に通ってみようと決めました。

心理学を学んで感情に振り回されることが減った

社会人になり、働くことや新しい人間関係などが広がっていくにつれ悩みも増え、人の心(他者も自分自身も)というものはどういうものなのかということを考える時間が増えてきました。市販の本なども読みましたが、体系的に学んでみたいと思うようになり、社会人をしながら通信教育の大学の課程で学ぶことにしました。思い返せば小さな頃から心のことに興味があったように思います。
心理学を学んで、イライラや怒りなど、ネガティブに思える感情のメカニズムがわかることで客観的に捉えることができ、その感情に振り回されることが減ったように思います。またネガティブに捉えられがちな感情も必要であり自分を構成する大切な要素なのだとわかったことで、さまざまな出来事を受容できる力がついたと思います。ものごとをそれまでと違った角度から捉えることもできるようになり視野を広く持てるようになった気がします。



自分の身近な人たちのストレスを軽くし、サポートをしたい

心理学を学んでいて自分の変化を感じられたので、友人などにもシェアすることはありました。けれども、大学の心理学で学ぶ具体的な方法はクリニックや専門医でなければ扱えないものが多く、対象もそういったところに通う必要がある方向けのものです。 カウンセリングは自分に近い人(家族や友人など)には先入観があり客観的にできないため普通は行えないんです。学びながら改めてそれを考えたとき、私がやりたいのは自分の身近な人たちのストレスを軽くすることやちょっとした不調に気づいて、大きくなる前にケアすることができるようなサポートをしたいということでした。
ヨガのアーサナやメディテーションの練習の中で自分を客観視して、まずありのままをみる、ということは、心理を考察する第一歩と同じです。その先の過程にも共通点がたくさんあります。身近な人への心理的なカウンセリングはできなくても、ヨガを通じて同じようなことを伝えることは可能だと考えています。

心理学とヨガは、相互の理解を深めるのに役立っている

ヨガの智慧は真理を語るために、まだ現状の私の理解では雲をつかむような表現だったりすることによく出あいます。その感覚のまま時を重ねて自分の体験に落とし込まれたり、腑に落ちるのを待つということもありますが、もしかして心理学でいうあれのことかも?と心理学のテキストを見返して、共通点を見つけることもあります。
また、クラス内容や参加者の方によっては、曖昧な表現よりも具体的な裏付けのある言葉でお伝えするのが好まれる場合もあるので、そういった時には心理学で学んだ言葉を取り入れてお話しすることも時々あります。私の中ではヨガと心理学はイコールなので、相互の理解を深めるのにそれぞれが役立っています。



いつも通っているクラスの先生方から学べることが魅力

最初に出会ったヨガスタジオがスタジオ・ヨギーで、大好きでずっと通っていました。通っているうちに、先生方のお話などからヨガ哲学にも興味が湧き、もっと知りたい、深めたいと思うようになりました。いつも通っているクラスの先生方から学べることや、働きながらベーシック・トレーニングコース(BTC)、メディテーション・インテンシヴコース(MIC)など、コースを別々に受講できるのも魅力で、ヨギー・インスティテュートを選びました。
どのレーニングもとても充実して濃くて、愛おしい時間をすごしました。毎回先生方の話してくださることに新しい気づきと深い感銘を受け、ヨガがもっと好きになりました。難しく感じる哲学のお話も様々な視点や言葉でわかりやすく伝えてくださるので、どんどん興味が湧きます。課題がたいへんだなと思う時も少しはありましたが、トレーニングに行く日だけではなく、それ以外の時間も課題があることで、ヨガを日常的に捉えることができたので、貴重な機会でした。



友人たちの変化を感じて、もっとたくさんの人にヨガを共有したいと思うようになった

クラスやトレーニングの受講を続けていて、充実して楽しかったのですが、ある頃を境に、インプットだけではなくアウトプットしたいと思うようになりました。インプットばかりをしすぎて、外に出さないと(アウトプット)これ以上私の脳には新しいことが入ってこないような気がした時がありました。
そんな時、ヨガを教えて欲しいと言われたので、友人向けにクラスを始めました。ヨガのアーサナや智慧を伝えて友人たちが少しずつ変化をしていくのを感じ、もっとたくさんの人にヨガを共有したいなと思うようになりました。
2014年から始めた友人向けのクラスは、月1回程のペースで今も続いています。人数も最初は2人向けでしたが、最近はそのご友人の方にも参加いただいたりしています。単発で友人などを通じてオフィスやお寺でのヨガをする機会もいただいたりもしました。1年ほど前からはヨガスタジオでのクラスも担当させていただき、少しずつですがヨガをお伝えする機会を広げられています。



スタジオ・ヨギーに限らず、いち“ヨガインストラクター”としてやっていけるようにサポートしてもらえた

デビューサポート制度を利用しました。元々はスタジオ・ヨギーでクラス担当すること(デビュー)が目的とされているサポート制度となっていますが、サポートくださる先生方はスタジオ・ヨギーのみならず、いち“ヨガインストラクター”としてこの先も長くやっていけるようにアドバイスをくださっているように感じました。1対1でアドバイスをいただける時間は、受ける前は短いようにも思えましたが、実際に受けてみるととても濃くて、一気に自分の課題がたくさん見え、何をすればよいのかが明確になり、次のステップに勇気をもって臨める、サポート制度ならではの貴重な機会だったと思います。
またたくさんのインストラクターさんを見ているスタッフの方々からいただけるアドバイスもとても参考になりました。
自分がずっと通っていたスタジオ・ヨギーで、たくさんの素晴らしい先生方の中に入るのはおこがましいように感じて、いつかはその大好きなスタジオでヨガを伝えてみたいとは思っていましたが、その“いつか”はずっと先のことだと思っていました。けれどもサポート制度ができ、思い切って踏み出してみてほんとうによかったです。



ヨガをするということのハードルを下げる、機会をつくっていきたい

今後は、様々な世代の方にもヨガに触れていただける機会をつくりたいと考えています。シニア層もそうですし、友人の中学生の娘さんがとても興味をもってくださっていて、まだ実現していないのですがその世代向けのクラスもやってみたいです。
東京に住んでいて普段からヨガに接していると、ヨガスタジオや教室はどこにでもあるので、知人がヨガに興味があると言っていても、近くのところに行ってみたらどうかな?と答えたりしていたのですが、スタジオや教室に行ってみるということ自体の最初の一歩のハードルが高いと感じている人たちが、意外とたくさんいるということを感じています。
まずは周りのそういう方々にヨガをする機会をつくることで、ヨガをするということのハードルを下げ、ヨガの智慧に触れることができる人たちを少しでも増やしていきたいです。
また現在、アーユルヴェーダを学んでいるところなので、その学びとヨガを活かした活動も考えています。



一ノ瀬 幸子さん プロフィール
ヨガインストラクター。インストラクター名は、サチ。 スタジオ・ヨギーをはじめ、東京都内のヨガスタジオや近郊への出張クラスで活動中。ヨガと音叉やヨガと手相など、自分を多角的に見つめることのできるコラボレーションクラスも展開中。

以前から学んでいた心理学の勉強が落ち着き、ヨガのトレーニングコースを受講。広くて奥深い智慧に感銘を受け、全く異なるきっかけで学び始めたヨガと心理学の繋がりを感じ、どちらも尽きない学びの道を歩んでいる最中。日常にヨガの智慧を取り入れ、小さな幸せをたくさん感じられるようなクラスを心がけています。


ヨガ歴・学び歴 2008年 大学の通信課程で心理学の勉強をスタート 2012年 JAPA認定アーユルヴェーダアドバイザー 2013年 ヨギー・インスティテュート ベーシック・トレーニングコース(BTC)修了     大学の通信課程で心理学を修了 2014年 ヨギー・インスティテュート メディテーション・インテンシブコース(MIC)修了     ヴィヴェーカナンダヨーガ研究財団ヨーガ教師     AEAJ認定アロマテラピーアドバイザー 2015年 ヨギー・インスティテュート ヨガアナトミー・インテンシブコース(YAC)修了     ヨギー・インスティテュート ティーチャー・トレーニングコース(TTC)修了 2016年 ヨギー・インスティテュート リストラティブヨガ・トレーニングコース(RY)修了