生涯に乳がんを患う日本人女性は現在、11人に1人とも言われ、以前よりも身近な病気の一つとなりました。また年齢別でみた場合、乳がんは30代から増加し始めて40代後半から50代前半にピークを迎えます。しかし、早期に発見し適切な治療を行えば良好な経過が期待できます。
がんと共に生きていくため、また、がん患者に寄り添って生活の質を維持、向上していくためにピラティスができることを、このコースでは学びます。精神的・肉体的にもがん患者をサポートし、回復の力になれるよう、英国の乳がんリハビリテーション専門家が中心となって、このコースを開発しました。
基礎理論で治療法や回復期の患者の心身の状態について学び、実践では患者のリハビリテーションに活かせるピラティスプログラムを学びます。
※本コースのプログラムおよびテキストは、英国「
Body Control Pilates®」オリジナルカリキュラムです。
基礎理論診断や治療法などを含んだ医療管理の仕方、そして治療の結果がもたらす病気の状態について学びます。
ケーススタディを用いながら、ピラティスのインストラクターが、どのように治療を終えたがん患者のリハビリテーションを手助けするか。特に、ピラティスが患者の運動範囲を、いかに回復を促し、機能不全を防ぐことに役立つかについて学んでいきます。
がん(全ステージ)においてのリハビリテーションの役割を理解し、上肢の機能不全、全身の調整、痛み、疲労などの症状を実証に基づいたアプローチにより検証します。また、統括的な評価とホリスティックなアプローチに重点を置き、運動、身体的活動がいかに重要であるかを、コースを通じて学びます。
さらに重要な項目として、<がんへの感情的な反応>について話し合い、あなた自身が健全な感情を保ちながら、どのように患者グループと接していくかを習得します。
実践まず基礎理論を学んだのち、それを基にボディコントロールピラティスのマットワークが、どのように患者のリハビリテーションに活かせるのかを学びます。
また、どのように安全で効果的な1対1のセッション、もしくはグループクラスのプログラムを作っていくのか、様々なポイント、禁忌事項(してはいけないこと)などを踏まえながら実際に考案します。
いくつかのエクササイズでは、小さな器具や道具を使います。
今回は、理学療法士でもあり、現在はがんの療養におけるリハビリテーションの専門家として活動している
カレン・ロブ氏をお招きしての開催となります。
>>ボディコントロールピラティス&オリジナルメソッドの特徴・創立者
リン・ロビンソン氏によるメソッド。
※リン・ロビンソン氏は、安全で効果的、誰にでも気軽に出来るピラティスメソッドとして、Body Control Pilates(ボディコントロールピラティス)を設立。2007年:世界のピラティス界で最も注目されるUSAフロリダで開催されるPMA(Pilates Method Alliance)カンファレンス、2008年:Pilates Style Conference、Body Mind EXPOなど国際的なカンファレンスにプレゼンターとして招聘され、マタニティピラティスのパイオニアとしてヨギー・インスティテュートでも毎年多くの指導者を輩出している。
・クライアント(生徒)のレベルや身体能力に合わせたエクササイズ(コンテンポラリースタイル)。
・そのエクササイズメソッドは、100種類以上のエクササイズを網羅。安全かつ効果的なピラティス指導法です。
■コースの内容==================
~体と心のケアのための理論と実践~==================
<1日目>・・・主に理論◇「がん」とは何か?どのように診断され治療されているか?その治療法がもたらす結果・影響について。
◇身近に感じられるようなケーススタディを用いながら進めていきます。
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●理論をベースに、対話的なディスカッションとグループワーク。
導入として、がんとは何か、がんがどのように診断され、治療されているか。
様々な治療法 (手術、化学療法、放射線療法、ホルモン療法)がもたらす結果・影響は何か。
身近に感じられるようなケーススタディを用いながら、進めていきます。
どのような理論に基づいて、がん患者用のエクササイズ、身体活動を促していくか、
また現在行われているリサーチについてもカバーしていきます。
<2日目> ・・・理論と実践◇乳がんの紹介。その治療法やそれによる患者への影響。体の可動性と機能性に焦点を当て、グループワークによるケーススタディを進めます。
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●乳がんの紹介と治療法、そして、その治療がもたらす患者への影響、(腕の動きが制限される、疲労、リンパ浮腫、骨に与える影響、感情的な問題)を学んでいきます。
また、それらの影響の中でも、特に体の可動性と機能性に焦点を当てながら、どのように乳がん患者に対応していくかを、グループワークにて、2つの異なるケーススタディを使いながら進めていきます。
質疑応答の時間を多くとります。
<3日目>・・・主に実践◇1日目、2日目で学んだ理論を実践。
対象者に合わせたクラス構成や、呼吸の練習。
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●1、2日目で学んだ理論を実践に移していきます。 対象者に合わせて、ピラティスの基本を改訂し、どう授業計画を立てるか。また異なる呼吸法の練習。グループワークにて、ベーシックマットで行うレパートリーな動きをどう進行、回帰していくかを、見ていきます。 2日目で紹介したケーススタディを参照しつつ、ROM、負荷、バラエティなどを加味しながら、様々な違ったエクササイズを練習していきます。
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※コース内容については多少の変更がある場合もございますので予めご了承ください。
※コース中は、通訳の方が入りますのでご安心ください。